ボクはマニアというわけでもありませんし、現実問題、手が出る範囲で、そして、長く使えそうな飽きなさそうなMFレンズを1本だけ買うとすると…
という設定で、考えてみることにします
Micro 4/3マウントは、各種他社マウントとのアダプターが多数ありますので、けっこう、いろんなレンズを付けて遊ぶことができます。しかし、大きな問題点がありまして…。それは、撮影画面サイズがフィルムカメラのほぼ半分(ハーフサイズ)であるため、有効画角が半分(焦点距離2倍換算)となってしまうことです。35mmフィルムカメラ用の焦点距離50mmレンズは、4/3では100mm相当になってしまいます。超広角レンズの14mmだって、4/3では28mm扱いです。「もっと広い画角が欲しい!!」と欲を出すのは精神衛生上あまり良くないかもしれません。
アクセサリーシューに外付けビューファインダーを付けて、通常のカメラのようにファインダー越しに構図をとるならば、「ピント合わせ」という工程を捨て去る割り切りが必要だと思います。絞り込んでパンフォーカスにして、カメラ任せの絞り優先AEで、被写体そのものの魅力と構図で勝負。おのずとそういうスナップ的な、散歩写真的な楽しみ方になると思います。となると、ある程度暗めのものでも良いので、解像度の高い超広角系のレンズを選ぶと幸せになれるかもしれません。
ボケを取り入れた写真を撮ろうと思ったら、必然的にピント合わせが必要ですから、ビューファインダーではなく液晶画面でライブビュー撮影をすることになります。これに違和感がある人は厳しいですが、例えば中判〜大判カメラの中にもファインダーがなく上から裏からのぞき込むものだってあります。大きく明るいフォーカシングスクリーンだと思えばなかなか心強いですよ。なにせ、10倍まで拡大してピント合わせができますから。さてさて、そうなると、テレ系には断然強いマウントです。50mm F1.4なんて、大口径望遠レンズになってしまいますし、これは楽しめそうです。
デジイチに比べるとずいぶん本体サイズが小さいですから、長かったり重かったりするレンズを付けるとバランスが悪くなります。これは、見た目の問題もそうですし、何より構えたときのホールディングにも影響します。やっぱり、大きいレンズは大きいカメラとゴツい三脚で支えてあげないと手ぶれしてしまいますから、E-P1用にはなるべく小さな短いレンズを選びたいものです。また、本体がせっかく金属質です。チープなプラスチック感丸出しのレンズよりも、金属製の鏡筒の方が似合いそうです。
さて、ボクの狙いは、「コシナのVMマウント(Leica Mマウント互換)」です
まずは、超広角(だけどE-P1では広角〜標準)15mmです。F4.5と、少し暗めですが、絞り開放でも1m〜無限遠にピントが合うパンフォーカス仕様。液晶はOFFにして、ビューファインダーを付けて(またはノーファインダーで)散歩のお供に連れていく。楽しそうですね! もともとE-P1のオートフォーカスはボクにとって微妙に使い辛い(フォーカスエリアを選択するのが面倒)ので、逆にMFの方が余分な手順がなくてイイ気もします。
もう1本は準標準の35mmです。E-P1に付けると70mm F1.4相当ということになります。明るいポートレートレンズですね! このレンズは作例をググってみると、かなり柔らかく自然にボケてくれるようですので、人物撮影やボケ重視のボク好みの風景写真を撮るのにぴったりだということになります。しかも、少し前まで使っていたEOS 10D + EF50mm F1.8IIとかなり近い画角(10Dの場合は1.6倍なので80mm相当)なんです。ほとんど違和感なく使えるのではないかと思っています。
あ、いや、別に今すぐ買うわけではないですけど、あくまでも今現在のシミュレーション結果としてどちらの方により心が揺れているかというと、「NOKTON classic 35mm F1.4」です。1つは、E-P1のパンケーキキットを買ったので、15mmに近い画角はどうにかなるという理由。そしてもう1つは、やっぱりボクはボケが効いた写真が好きだという理由。34mm相当純正パンケーキレンズと70mm相当ポートレートレンズ。あとは手持ちのNikkor 50mm F1.8S(これもパンケーキなので小さい軽い短い!!)を100mm相当の大口径望遠レンズ、FD200mm F4を400mm相当の大口径超望遠レンズとして使えば、なかなか充実した写真ライフがおくれそうですね!
注) このエントリーで例に挙げたレンズがPEN E-P1で問題なく使える保証はありません